児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

30万枚販売、1億超売り上げか=児童ポルノで7人逮捕−警視庁

 これが執行猶予なら4項提供罪(不特定多数)の法定刑は意味ないですよね。幾ら売っても懲役5年にならないんだから。
 それが、必ずしもそんなに量刑重くないし、わいせつ図画も混じってるとかすがい現象で一罪になるので併合罪加重もできないんですよ。
 東京高裁も大阪高裁も、児童ポルノのみなら併合罪なんですが、えげつない1号児童ポルノほど、わいせつ図画になりやすく、わいせつ図画罪は包括一罪になるので、かすがいになっちゃうというのです。奥村弁護士は「児童ポルノの保護法益を考慮して、かすがいを切れ」と言ってるんですが、裁判所は「刑法175の確定判例に従えば、かすがいになっちゃうんですよ。現象なんだから。奥村先生も判例知ってるでしょっ!」という判決になっています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081215-00000041-jij-soci
容疑者らは先月26日、中野区中央の雑居ビルにある「製造工場」で、提供目的で児童ポルノDVD1枚を所持していた。
 同ビルの1フロアを借り、パソコン26台やDVD複製機19台などを設置。インターネットから入手した画像などを使いDVDを製造していた。4つのホームページを開設して客を募ったという。

第7条(児童ポルノ提供等)
4 児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。