児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

山本和昭 「いわゆる「第3行為によるかすがい作用」をめぐる若干の問題点」専修ロージャナール 3[2008.1.21発行]

 ドイツの理論まで引き合いに出して検討していただいています。
 東京高裁H17.12.26の評釈ですが、児童淫行罪と製造罪は観念的競合でいいそうです。

判旨に賛成である。
第1 はじめに
1 本判例とかすがい作用
かすがい作用とは.A罪とB罪とが併合罪の関係にありながら・第3のⅩ罪がA罪およびB罪と観念的競合または牽- の関係にある場合,3罪を全体として一罪の取扱いをすることをいう。いわば「解釈上作り出された科刑上一罪」ということになる。
・・・
本件では,かすがいⅩが起訴されなかったため,AとBとの併合罪の処理で量刑が行われたわけであるが,実体としてかすがい作用が働いていたのであれば.運用としてその場合の処断刑を超えない範囲での量刑をすべきである。したがって,設例では.3個の傷害のみが起訴されても,住居侵入・傷害の一罪処理の処断刑の範囲内に納めるべきであり,本件では,Aの刑,Bの刑の合計が,かすがい一罪において適用される児童淫行罪の法定刑の範囲に納まるよう刑法50条等を活用しつつ具体的運用により決定しかなればならない。

 量刑に影響するのなら、弁護人もかすがいになりそうな訴因外の事実に注意しないとだめですね。