仮想世界での詐欺に有罪 オンラインゲーム内取引で
2006.11.17 共同通信
インターネットのオンラインゲーム内で財産に当たるアイテムをだまし取ったとして、詐欺罪などに問われた被告(24)に対し、高松地裁は十七日、判決を言い渡した。プログラム上のデータにすぎないアイテム取引で詐欺が認定されるのは異例。
被告は「仮想世界での詐欺行為が現実の刑法の詐欺に当たると思わなかった」と主張
データを詐取したという構成ではありませんでした。
アイテムに事実上、一定の財産的価値があることに注目して、騙してその使用権を得たという構成です。
法令適用に括弧書きで補足説明があります。
被告人が対価を渡すとうそをついてポイントアイテムの使用権の譲渡を持ちかけた行為は、ゲームにおける競技とはみることができない欺罔行為であり、その結果、錯誤に陥った被害者から、入手のために現金の出資を要するポイントアイテムの使用権をえたものであるから、本件では詐欺罪が成立する
とすると、何ら珍しくない判決です。
第246条(詐欺)
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。