児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

人身売買での起訴は見送り ホストクラブ経営者で地検

 国会でも報告してましたが。どこで難航しているのでしょう?

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20040526#p7

人身売買での起訴は見送り ホストクラブ経営者で地検
2004.06.16 共同通信 (全308字) 
神戸地検は「人身売買に当たるかどうか、当時の被害者の状況などをさらに捜査する必要がある」と説明している。

第8条(児童買春等目的人身売買等)
児童を児童買春における性交等の相手方とさせ又は第二条第三項第一号、第二号若しくは第三号の児童の姿態を描写して児童ポルノを製造する目的で、当該児童を売買した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。

昔もらった警察庁の執務資料では

第8 児童買春等目的人身売買等の罪について

1 本条の趣旨

刑法第226条第2項は、日本国外に移送する目的での人身売買等(児童に限らない)を処罰の対象としているのに対し、一本条は、児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性にかんがみ、児童買春の相手方とさせ、又は当該児童の姿態を描写して児童ポルノを製造する目的での児童の人身売買等を処罰することとしたものである。

2 年齢知情本条は年齢知情が必要である。第6中1を参照すること。

3 未遂犯の処罰(第3項)本条は未遂犯についても処罰される。

4 児童買春等目的人身売買(第1項)

(1)行為

児童を児童買春における性交等の相手方とさせ又は第2条第3項第1号、第2号若しくは第3号の児童の姿態を描写して児童ポルノを製造する目的で、当該児童を売買すること。

(2)売買

「売買」とは、対価を得て人身を授受することをいい、刑法第226条第2項、第227条第1項に規定する「売買」と同義であり、交換も含む。現実に事実的支配の移転があつたとき既遂となり、単なる約束は既遂にならない。しかし、場所的移転を要しない。また、処罰されるのは売買であって売却だけでないから、売却人のみならず、買受人も処罰の対象であり、両者は必要的共犯の関係に立つ。

(3)他罪との関係

本項の罪に該当しない場合であっても、職業安定法第63条第2号の有害職業紹介又は児童福祉法第34条第1項第7号のぐ犯者への引渡しの罪が成立することはあり得る。