児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

撮影型の強制わいせつ罪と強姦罪が包括一罪になっている事例(東京地裁h17.11.14)

 これの被害者が児童だとして、3項製造罪(姿態とらせて製造)があるとすれば、強制わいせつ罪とは観念的競合になって、強姦罪とは包括一罪になって、ダビングが包括一罪だとすると、ダビングしておけば、全部一罪ということになります。
 数罪の強姦罪をかすがいしてしまうという東京高裁h19.11.6の危惧は正解です。
 児童ポルノの立法者の調査不足ですね。

東京地方裁判所平成17年11月14日
住居侵入、強盗致傷、強制わいせつ、強盗強姦、強盗、窃盗、詐欺、窃盗未遂被告事件
【掲載文献】 最高裁判所刑事判例集61巻2号94頁
第10
 被告人は,他人の居室に立ち入って,その居室内に一人でいる女性から金品を強取するとともに,その女性を強いて姦淫することを計画し,Xと共謀の上,平成15年10月9日午後1時50分ころ,M(当時23歳)方居室に配電盤の点検作業員を装って玄関から侵入し,そのころ,同所でMから金品を強取するとともに,被告人においてMを強いて姦淫する旨Xと共謀し,同日午後2時55分ころまでの間,同所において,Mに対し,その腹部を手拳で殴打し,口を手でふさいで床に組み伏せ,同室内にあった包丁をその面前の床に突き立て,両手首を麻ひもで緊縛し,口にハンドタオルを押し込み,着衣をはぎ取り陰部等を露出させて,これをカメラ付き携帯電話機で撮影し,「騒いだら殺すぞ。今から言うことを聞け」と語気鋭く申し向けるなどの暴行,脅迫を加え,その反抗を抑圧した上,Mの管理に係る自動車運転免許証1枚及び健康保険被保険者証1通を強取し,さらに,被告人において,上記暴行,脅迫により反抗を抑圧されているMを強いて姦淫した。

撮影型の強制わいせつ罪(東京地裁h9.4.14)

 撮影行為=強制わいせつ罪なんだから、撮影型の強制わいせつ罪と3項製造罪(姿態とらせて製造)が観念的競合になるのはやむを得ないですよね。

誘拐・殺人・死体遺棄・死体損壊・わいせつ誘拐・強制わいせつ被告事件
東京地裁平元合(わ)一五五号、一六六号、一七〇号、一八二号
平9・4・14刑二部判決
二 罪となるべき事実
 被告人は、事務所前の道路の向こう側の橋のてすりのようなものが見えたことから、同所付近が沢になっているのではないかと思い、沢に下りて妹のF子の全裸の写真を撮影し、自己の性的欲望を満たす目的で、同女を誘拐しようと企て、同事務所付近で、姉のK子に対して、「お嬢ちゃんはここに残って。」などと声を掛けて同女をその場に残し、妹のF子に「川の方へ行ってみよう。」などと言葉巧みに申し向けて、同女を誘い、同女を連れて、同事務所前の道路から水路に下り、「水や泥のある所は平気。おぶってやろうか。」などと言って同女を背負うなどして、同女を約五〇メートル離れた同町二六一番地先付近の第三石場排水路まで連れ去り、もって、同女をわいせつ目的で誘拐した上、同日午後四時三五分ころ、周囲に木が茂り見通しの悪い同所の水が流れていない川床において、同女が一三歳未満であることを知りながら、同女に対し、「裸になってね。」などと申し向け、その着用していたワンピースを手でたくし上げて脱がせるなどして同女を全裸にした上、所携のカメラを構え、「足で石を蹴りなさい。」などと言って、同女に殊更左足を上げさせるなどの姿態をとらせて、一三歳未満の婦女に対しわいせつの行為をした。

既存の児童ポルノを複製する行為は児童の権利を侵害しない。

 森山野田「よくわかる改正児童買春ポルノ法」も同旨というか同文ですね。
 同じ撮影行為でも、姿態をとらせた場合には権利侵害があって流通危険が出てきて、そうでない場合(盗撮・複製)には、権利侵害がないし、流通危険もない。
 とすると、撮ってなくて持ってるだけというのは、権利侵害・流通危険からの説明は難しいですよね。

 これは、人権感覚が欠けているといってもいいですね。奥村弁護士がこんな主張をしたら、裁判所から怒られそうです。
 間違っても、奥村弁護士がこんなこと言ってましたって反児童ポルノ・児童買春団体に通報しないでくださいよ。野田さんとか森山さんとか島戸さんとかがそう言っていたという話ですから、批判はそっちへ誘導して下さい。

 単純所持の処罰には、処罰根拠の説明を都合良く変えてくると思います。最高裁から「反対説」と認定されてしましましたし。

島戸「児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律について」警察学論集57-08
(5)第3項の罪
ア 趣   旨
他人に提供する目的を伴わない児童ポルノの製造であっても、児童に児童ポルノの姿態をとらせ、これを写真撮影等して児童ポルノを製造する行為については、当該児童の心身に有害な影響を与える性的搾取行為に他ならず、かつ、流通の危険性を創出する点でも非難に値する。
実際、児童の権利条約選択議定書においても、「製造」(producing)を犯罪化の対象としており、かつこれについては、「所持」について目的要件を係らせているのとは異なり、目的のいかんにかかわらず、犯罪として処罰することが求められている。
一方、既に存在する児童ポルノを複製する行為それ自体は、必ずしも直ちに児童の心身に有害な影響を与えるものではない上、いわゆる単純所持と同様、児童ポルノの流通の危険を増大させるものでもないから、複製を含めすべからく製造について犯罪化の必要があるとまでは思われない。そこで、複製を除き、児童に一定の姿態をとらせ、これを写真等に描写し、よって児童ポルノを製造する行為については処罰する規定を新設したものである。

衆議院法制局第二部第一課 井川良「児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律」法令解説資料総覧(第一法規、2004)
提供目的のない児童ポルノの製造行為(単純製造)
他人に提供する目的のない児童ポルノ (=有体物) の製造のうち、児童に児童ポルノに該当する姿態をとらせ、これを写真撮影等して児童ポルノを製造する行為については、当該児童の心身に有害な影響を与える性的搾取行為にほかならず、かつ、流通の危険性を創出する点でも非難に値する。また、児童の権利条約選択議定書においても、「製造」 については目的を問わず犯罪化することが求められている。
このため、改正法では、児童に本法2条3項に掲げる姿態をとらせ、これを写真等に描写することにより児童ポルノを製造する行為については、これを処罰することとした (七条三項)。ここでいう「姿態をとらせ」とは、行為者の言動等により、当該児童が当該姿態をとるに至ったことをいい、強制によることは要しない。

森山野田「よくわかる改正児童買春ポルノ法」p99
(18) 「姿態をとらせ」とは、行為者の言動等により、当該児童が当該姿態をとるに至ったことをいい、強制によることは要しません。
他人に提供する目的を伴わない児童ポルノの製造であっても、児童に第2条第3項各号に掲げる(児童ポルノに該当するような)姿態をとらせ、これを写真撮形等して児童・ポルノを製造する行為については、これが、強制によるものでなくても、その児童の心身に有害な影響を与える性的搾取行為にほかならず、かつ、流通の危険性を創出する点でも非難に値します。
児童の権利条約選択議定書においては、「製造」(producing)を犯罪化の対象としており、「製造」については、「所持」について目的要件を係らせているのとは異なり、目的のいかんにかかわらず、犯罪として処罰することを求めています。
そこで、複製を除き、児童に一定の姿態をとらせ、これを写真等に描写し、よって児童ポルノを製造する行為については処罰する規定を新設したものです。
なお、既に存在する児童ポルノを複製する行為それ自体は、全く新たに製造する場合に比べて、児童の心身に与える影響の程度に差異がある上、電子データを他の記録媒体に複写する行為など容易に行うことができ、むしろ他人に提供する日的を伴わない児童ポルノの所持との均衡を考慮すれば、犯罪として処罰することが求められているとまでは必ずしもいえないと考えられることから処罰の対象とはしていません。
(19)「製造」とは、児童ポルノを作成することをいいますが、第3項では、「児車に第2粂第3項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより」との手段の限定がありますので、複製は除外されます。

 3項製造罪(姿態とらせて製造)は選択議定書とかを理由として作ったんですよね。
 今回は、特に、関係する条約の制定・改正はないと思います。

児童買春→被疑者は在宅罰金、被害児童は虞犯で家裁送致


 ありがちなパターンで、被害者は非行少年扱い。
 こういう児童を保護するのが児童ポルノ・児童買春法なのに、うまく回ってませんね。

 信じられない話ですが、「児童買春の被疑者」を餌にしたおとり捜査で被害児童と背後の組織を検挙しています。

 被害児童の携帯電話は押収されています。任意提出じゃなくて。

児童買春・児童ポルノに係る行為等による被害児童の保護状況

 古いのしかありませんが、必要な人は情報公開請求して下さい。
 在宅指導も、内容によっては「放流」みたいなものかもしれません。

児童買春・児童ポルノに係る行為等による被害児童の保護状況
                        雇用均等・児童家庭局総務課
1 児童ポルノ・児童買春の別
 行政資料として把握していない。
2 措置の内容別
 (1)平成12年11月〜平成12年3月
   在宅指導  40件
   施設入所  27件 
   家裁送致  10件
   その他   13件 
    計     90件
(2)平成12年4月〜平成12年12月
   在宅指導  62件
   施設入所  41件
   家裁送致   7件
   その他    9件
     計   119件
(3)平成13年4月〜平成14年3月
   総数    91件(措置内容別は把握していない)


ちなみに、警察統計では児童ポルノ・児童買春の被害児童は

H12 963
H13 1389
H14 1690
H15 1617
H16 1678
H17 1750
H18 1578

ですから、この被害児童は、どう保護されたのかですよ。数字が合わないようですが、警察が認知して厚生労働の統計に載らない人はどうなってるのか?

 いま厚生労働から電話があって、統計が公開されているようです。

http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/data/370/2006/toukeihyou/0006155/t0136350/HOUH0007_001.html
児童相談所における処理件数・未処理件数,処理の種類×相談の種類別
処理件数
総 数
H13 児童買春等被害相談 91
H14 児童買春等被害相談 101
H15 児童買春等被害相談 107
H16 児童買春等被害相談 100
H17 児童買春等被害相談 52
H18 児童買春等被害相談 36

 36人って、おいおい、被害児童はどこ行ったんだ!

少女にわいせつ、金貢がせる=繁華街で声掛け「用心棒に」−無職男を逮捕・警視庁

 このパターンは児童淫行罪の中では量刑軽いんですよ。判決理由によれば、強制の度合いが低いからだとか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080324-00000028-jij-soci
同容疑者は都内の歌舞伎町や池袋で「リュウ」と呼ばれ、家出少女らに「用心棒になる」と接近。暴力団との関係を示唆し、わいせつな行為をしたり、金を巻き上げたりした。
 少女5、6人を含む約10人と関係を持っており、「多いときで月に200〜300万円貢がせた」と供述。少女らは出会い系サイトで知り合った男を相手に金を稼いでおり、同課は金が暴力団に上納されたとみて調べている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080324-00000040-mai-soci
東京・新宿や池袋で「歌舞伎町の竜」などと名乗り、少女らから「多い時で月に200万〜300万円を貢がせていた」と供述している。
 調べでは、容疑者は昨年9〜10月の2回、新宿区歌舞伎町2のホテルで、都内在住の都立高2年の女子生徒(17)にわいせつな行為をした疑い。「用心棒になってやる」などと声をかけたという。

ウィニーで地図データを入手、配信容疑 兵庫県警巡査

 もう利用者は特定されると考えた方がいいですね。
 キャッシュで持ってるだけで検挙された可能性もありますね。未必の故意はあるでしょうから。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200803240065.html
ファイル交換ソフトウィニー」を利用して住宅地図最大手ゼンリン(北九州市)の著作権を侵害したとして、福岡県警は24日午後、兵庫県警の男性巡査(31)らを著作権法違反(公衆送信権の侵害)容疑で福岡地検書類送検する。県警は今月上旬、巡査の自宅を捜索し、押収した私物のパソコンに大量の同社製の地図データが保存されているのを確認。これらのデータをウィニーで入手し、他の利用者も取得できる状態に公開した疑いがあるとみている。
 ウィニーは、利用者同士がインターネット上で音楽や映像などを交換できるソフト。データを管理する特定のサーバーがなく、暗号化したデータを直接送受信するため、違法行為をしている利用者が特定されにくいとされるが、福岡県警は独自の検索法を開発して巡査を特定したという。
 県警生活経済課の調べでは、巡査は、ゼンリンの地図ソフトを他のウィニー利用者がダウンロードできる状態にし、同社が持つ著作権を侵害した疑い。調べに対し、事実関係を認め「意図的に著作権を侵害するつもりはなかった」という趣旨の供述をしているという。

47都道府県警 性犯罪被害、公費で救済 感染症検査や緊急避妊の医療費など 中絶費ではばらつき

 現実問題として、法律で被害者保護をうたっても、福祉犯の児童だけ保護するというわけにはいかないんじゃないですか。

2008.02.18 神戸新聞社
感染症検査や緊急避妊の医療費など 中絶費ではばらつき
 性犯罪被害者にとって「二重の苦痛」となる感染症検査や緊急避妊などの医療費について、全都道府県警が公費で負担する制度を実施していることが分かった。二〇〇五年の国の方針を受け、兵庫など未実施だった十九県警が〇七年度に実施した。ただ、人工妊娠中絶の費用は十七道県警が未実施など、支援内容にばらつきがある。検査を受けない人たちも多く、依然、課題は残っている。(増井哲夫)
 性犯罪の被害に遭った場合、産婦人科医による診察を受け、発生から七十二時間以内に緊急避妊薬を服用し、数カ月後にエイズなどの感染症検査を受ける必要がある。緊急避妊薬と感染症検査は各五千−二万円、人工中絶は十数万円程度必要で、被害者が全額負担しなければならなかった。

 警察庁は、〇五年策定の犯罪被害基本計画に「性犯罪被害者の経費の負担軽減」として、費用の公費負担を各都道府県警で一年以内に実施することを明記した。国と都道府県で半額ずつを負担し、被害者負担の大部分がカバーされるようになったが、支援対象は都道府県警に委ねられている。

 神戸新聞社が調査したところ、感染症検査や緊急避妊の費用負担は全都道府県警で実施。中絶費用は三十府県警が実施し、栃木、新潟、愛知、鳥取熊本県警は〇八年度実施を検討中だった。未実施の県警の担当者は「妊娠と犯罪との因果関係を判断するのが難しい」などを理由に挙げている。

「対償供与の約束」の有無は外形的に判断してよいのか?

 外形説というのは、被害者に酷だと思うんですけどね。
 真意がない約束の場合は強姦・強制わいせつでいいと思います。

「対償供与の約束」の有無は外形的に判断してよいのか?
(1)立法趣旨=思慮浅薄につけ込んで性交等を承諾させ、性行為により虐待すること
 児童買春罪の本旨は、児童の無知につけ込んで対償をちらつかせて、性的に虐待することにある。
 児童の意思に反する性交等は、(準)強姦・(準)強制わいせつである。
 そうであれば、「対償供与の約束」は被害児童の真意が伴うものでなければならない。
 買春罪の法定刑が強姦罪等性犯罪の法定刑よりも軽くされているのは、まがりなりにも児童の自由かつ真摯な承諾があるからである。性的自由の侵害は評価対象外となっているからである。詐言、脅迫によって約束がされた場合には買春罪は適用されない。
 さらに、2〜3歳の幼児に「飴玉をあげるから体を触らせて」という強制わいせつ事案は珍しくないが、これに児童買春罪を認める者はいない。性的行為を対価にかからせるという児童の意思表示(処分意思)がないからである。幼児の場合に真意を問題にするのであれば年長の場合でも真意を問題にしないと一貫しない。
 奥村の観測では、公判請求された事件のうち、被害児童の最年少は11歳である。

11歳の児童買春事例
和歌山地裁h18
高知地裁h14
高知地裁h14

12歳の児童買春事例
高松地裁h19
東京地裁H13 
東京地裁H13
千葉地裁h16 
小倉支部h15
釧路地裁帯広H12
さいたま地裁H16
さいたま地裁H16
東京地裁H13
東京地裁H14
名古屋地裁一宮H16
福島地裁郡山H14
福島地裁いわきH12
横浜地裁H16
甲府地裁H14
東京地裁八王子H16
東京簡裁h17(奥村弁護士

 実質的に考えても、被害児童にとっての数万円の対償の重要性からすれば、決して被害児童が「軽々しく応じた」ものではない。
 また、児童買春の罪質からして、被害の本質は健全に成長する権利とか児童の福祉であるから、騙しとか強制といった要素は量刑において考慮されるべきではない。それは性的自由の侵害において評価される要素である。
 従って、本件各買春行為には対償供与の約束が認められないから、買春罪は成立しない。

 犯人が詐言を用いた場合は、準強姦罪の「抗拒不能」と評価される場合もある。買春罪の「対償供与の約束」について、形式的に「約束」が在ればよく、その有効無効・成立不成立を一切問わないとするのでは、従来の刑法における性的自由の保護の姿勢と一貫しない。
 形式的に「対償の約束」があればよいというのでは、本当は準強姦罪に問うべき事案が買春罪で処理されるおそれがある、児童買春が強姦を隠蔽するおそれがあるという点を危惧する。

(2)判例=外形的・形式的な約束で足りる。
①大阪高裁h15.9.18*1
名古屋高裁金沢支部h14.3.28*2

(3)外形説の結論
① 完全に騙された場合でも児童買春罪のみが成立し、(準)強姦罪は成立しない
 名古屋高裁金沢支部h14.3.28は「被害者らは対償の供与の約束により買春行為に応じたものと認めるのが相当であり,各被害者が抗拒不能の状況にあったということはできない。」として準強姦罪を否定する。

② 親告罪強姦罪・強制わいせつ罪)との関係
 例えば、13歳未満の者と児童買春した場合、性犯罪(強姦・強制わいせつ罪)と児童買春罪の科刑上一罪として処理される。
 性犯罪について起訴前に示談をして告訴を取り下げても、児童買春罪のみで同一の公訴事実について公判請求される。
ア大阪高裁h14.9.10*3(6歳の児童ポルノ製造)
和歌山地裁H18(11歳の児童買春)
高知地裁H14(11歳の児童買春)
高知地裁H14(11歳の児童買春)

 性犯罪については犯罪の性質上,訴追することによって被憲者の名誉等が害される場合があり得るため,被害者保護の見地からという趣旨で親告罪(刑法170条)とされていて、その趣旨に沿って告訴しないという選択をしたのに、児童買春罪について訴追されると、結局、証人として出廷を求められる恐れがあり、結局被害者保護が図れない。
 児童ポルノ・児童買春被害者の保護が機能していない現状では、被害者に過度の負担となる。被害者の権利擁護にならない。
 特に、13歳未満については、刑法の親告罪に合わせて親告罪にすべきである。