児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

科刑上一罪の裁判例

 弁護人から質問があったのでまとめました。
 福祉犯・性犯罪の機会に児童ポルノ製造が行われた場合の罪数処理についていえば、併合罪処理されていると思いがちですが、

青少年条例違反と児童ポルノ製造罪を観念的競合とするもの
長野地裁佐久支部h19.7.6
横浜地裁H17.11.29

強制わいせつ罪と児童ポルノ製造罪を観念的競合とするもの
長野地裁H19.10.30
札幌地裁H19.11.7

児童買春罪と児童ポルノ製造罪を観念的競合とするもの
長野地裁H17.8.31
富山地裁高岡支部H19.4.11
函館地裁H19.3.26
札幌高裁H19.9.4

児童淫行罪と児童ポルノ製造罪を観念的競合とするもの
奈良家裁H16.2.5
奈良家裁H16.1.21
横浜家裁横須賀支部H17.6.1
東京家裁H16.10.25
東京高裁H17.12.26
長野家裁H18.4.20
千葉家裁H12.12.22
札幌家裁小樽支部H18.10.2
名古屋家裁岡崎支部h18.12.5
札幌高裁H19.3.8

という科刑上一罪の処理も多くみられます。最高裁は検討中。
 一般的には、科刑上一罪にした方が被告人に有利ですが、
 実刑控訴事件の場合、
   訴因変更で余罪を追加している(児童買春罪→児童買春罪+製造罪)
   家裁に製造罪が係属している
   撮影型強制わいせつ罪+製造罪が観念的競合とされた
等があれば、併合罪に立った方が、被告人に有利な控訴理由が見つかるかもしれません。

別の教え子にも淫行の疑い 教諭再逮捕

 青少年条例違反は堅いとして、師弟関係の場合、教員としての事実上の影響力は多少なりともあるわけで、原則として、児童福祉法違反(淫行させる行為・児童淫行罪)になると考えて下さい。
 被害児童が「先生の頼みだから断れなかった」なんて供述すると、児童淫行罪。
 同じことをしても、青少年条例違反になったり、児童淫行罪になったりなんですが、児童淫行罪で起訴されたら実刑ですから、ひやひやしますね。

http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000000802260001
別の教え子にも淫行の疑い 教諭再逮捕
2008年02月26日
 調べでは、容疑者は昨年10月2日午後6時ごろ、宇都宮市内のホテルで、同校3年の女子生徒(当時17)が18歳未満と知りながらみだらな行為をした疑い。
 容疑者は今月4日、06年7月8日に栃木市内のホテルで同校2年だった女子生徒(当時16)が18歳未満と知りながらみだらな行為をしたとして同条例違反容疑で逮捕されていたが、宇都宮地検栃木支部は25日、同罪で宇都宮地裁栃木支部に起訴した。