児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(強姦罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例違反)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

公園の噴水遊びを騒音認定、「基準超す」と使用停止に

 基準値違反がある場合は仮処分も出やすいんです。騒音計はレンタルできます。
 和解のチャンスもあったと思うのですが、市は止めるとか改善するとかいう和解に乗らなかったんでしょうか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071005-00000001-yom-soci
決定書などによると、噴水と女性の家とは数十メートル離れている。都環境確保条例の騒音規制では、この地域の午前8時〜午後7時の基準値を静かな事務所内に相当する50デシベルと定めているが、市が観測したところ、噴水で遊ぶ子供の声は女性の自宅付近で60デシベルと、基準値を超えたという。

被疑者の関係者にはカウンセリングするらしいが、被害児童にはカウンセリングすらない

 被害児童の方が、もろに虐待されているんですけど、思いが及ばない。
 児童ポルノ・児童買春法には予算がついてないので、まあ、予算流用とか手弁当でやってることになります。
 ほとんどの被害児童はケアなしで解放されていて、キャッチアンドリリース状態です。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/53019.html
校長の説明によると、同校長と市教委の西村正学校教育部長が事件の概要を説明した上で、保護者に謝罪。子どもへの影響を不安視する声が出たためカウンセリングなど心のケアを行う態勢を整える考えを伝えた。

 だいたい、被害者保護のNGOが出てこないですもん。罰則強化を叫ぶNGOは多いのに。

第16条(心身に有害な影響を受けた児童の保護のための体制の整備)
国及び地方公共団体は、児童買春の相手方となったこと、児童ポルノに描写されたこと等により心身に有害な影響を受けた児童について専門的知識に基づく保護を適切に行うことができるよう、これらの児童の保護に関する調査研究の推進、これらの児童の保護を行う者の資質の向上、これらの児童が緊急に保護を必要とする場合における関係機関の連携協力体制の強化、これらの児童の保護を行う民間の団体との連携協力体制の整備等必要な体制の整備に努めるものとする。

被害児童の供述が信用できない場合がある

 被害児童の調書ではお決まりのように
   児童であることは最初に被疑者に告げました
と語っているんですが、後から、「19歳で〜す」という名刺を渡していたことや、「18歳 A子です。15000円です」というメールを送っていたことが出てくることがあります。嘘つき。
 告げても聞いてないかも知れないし。

捜査段階弁護士の記名押印による弁護人選任の効力

 通ったり、突っ返されたりですが、そもそも、要式行為ではありませんから
   被疑者「選任した」
   弁護人「選任された」
の口約束でも、有効です。
 しかも、規則60条の2第1項。

刑訴法
32条〔選任の効力〕
1公訴の提起前にした弁護人の選任は、第一審においてもその効力を有する。
2公訴の提起後における弁護人の選任は、審級ごとにこれをしなければならない。

規則
第17条(被疑者の弁護人の選任・法第三十条) 
公訴の提起前にした弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を当該被疑事件を取り扱う検察官又は司法警察員に差し出した場合に限り、第一審においてもその効力を有する。
第18条(被告人の弁護人の選任の方式・法第三十条)
公訴の提起後における弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を差し出してこれをしなければならない。

第60条の2(署名押印に代わる記名押印)
裁判官その他の裁判所職員が署名押印すべき場合には、署名押印に代えて記名押印することができる。ただし、判決書に署名押印すべき場合については、この限りでない。
2 検察官、検察事務官司法警察職員その他の公務員(前項に規定する者を除く。)又は弁護人若しくは弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者が、裁判所若しくは裁判官に対する申立て、意見の陳述、通知、届出その他これらに類する訴訟行為に関する書類に署名押印すべき場合又は書類の謄本若しくは抄本に署名押印すべき場合も、同項と同様とする。

いっぱつ、確認しておきましょう。

青少年条例違反+3項製造罪(姿態とらせて製造)→罰金100万円 停職6ヶ月

 3項製造罪(姿態とらせて製造)があると、普通、公判請求でしょう。

http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20071005049.html
みだらな警察学校巡査を停職処分
 神奈川県警監察官室は5日、出会い系サイトで知り合った少女(15)にみだらな行為をしたとして、東京都青少年健全育成条例違反などの罪で東京簡裁から罰金100万円の略式命令を受け、納付した巡査(23)を停職6カ月の懲戒処分とした。巡査は同日付で依願退職した。
 県警によると、巡査は7月、東京都豊島区のホテルで、都内の中学3年の少女が18歳未満と知りながら、みだらな行為をしたとして、9月10日に警視庁に逮捕された。
 東京地検は、巡査が8月にも東京都渋谷区のホテルで同じ少女の裸を携帯電話のカメラで撮影したとして、児童買春・ポルノ禁止法違反の罪と合わせて略式起訴した。

非公然陳列行為は罪にならない。

 「提供」の定義からしてこれは提供罪にはなりませんよね。非公然陳列行為。福岡高裁那覇支部H17.3.1参照。
 くだらない取材が来たら「犯罪になるという弁護士もいる」って言ってやろう。

http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2007/04/u15_9t_ad54.html
記者) なるほど、それでは、実物をご覧頂いてご意見を伺わせて頂けますでしょうか。(と言いつつ、カバンの中から紙封筒に入った写真集?を取り出そうとする)
山口) ちょっと、待って下さい。それを出すのは止めて欲しいのですが。
記者) (手を止めて)何故ですか?
山口) 2004年の法改正で「提供罪」というのが新設されました。児童ポルノ法の第7条1項です。「提供」というのは、「特定かつ少数の者に対する提供行為も含みます。従前の『頒布』行為が不特定又は多数人に該当することを意味しているよりも、処罰範囲が広いのです。」
記者) ???
山口) 要するに、あなたの持っているその写真集の中に「児童ポルノ」と言える写真が含まれていた場合、それを僕に見せた記者さんも「提供罪」に問われるということです。
記者) えっ?!そうなんですか。
山口) そうです。児童ポルノを他人に見せたり、渡したりするだけで、「提供罪」は成立します。ついでに言えば、「提供する」目的で所持すること自体が犯罪ですから、その写真集が「児童ポルノ」だとすると、記者さんは、それを僕に見せる目的でここまでお持ちになった、それだけで、既に犯罪者なのです。

 実務的には、児童ポルノの定義は広がるところまで広がっていますので、何でも児童ポルノですね。驚きません。
 量刑軽い+解釈の不徹底+被告人の弱気が原因でしょうか。